オックスフォード通信(114)アフリカからの研究者

ひょんなことからアフリカからオックスフォードに来ておられる方々と昼食を共にしました。

ひとりは、ブルキナファソのピーターさん、もう一人はギニアのサマーさんです。

お二人とも医学系の研究をオックスフォードでしておられるとのこと。サマーさんによるとギニアのOfficial Language はフランス語で、母語は現地の言語があるとのこと。日本の中学に当たるSecondary School から外国語学習が始まるとのことですが、サマーさん(うーん、30代後半かな)の頃はアラビア語で、現在は英語が該当するとのことです。

他に一緒にいたのは、法学を研究しておらえる日本の研究者のKさんに、シリアの研究者(ビジネス研究)のオマールさんです。

当たり前と言えば当たり前ですが、このような集まりで使われるのは英語です。これはオックスフォードだからではなく、場所がパリでもアムステルダムでもニューヨークでも同じだと思います。英語を国際語として使うというのはこのような場面なのだと実感できます。英語を母語とするいわゆるネイティブ・スピーカーはひとりも含まれていません

いろいろな話をしたのですが、思ったのはアフリカについてほとんど知らないと言うこと。ちなみにサマーさんは日本の長崎大学で7年間研究生活を送っておられたので京都をはじめ各地を訪れたことがあるようで日本通です。

さて、まず地理が分かりません。ピーターさんは陽気な感じの方ですが、ブルキナファソと言われても、アフリカのどこにあるのか、説明を聞いてもイメージが沸きません。ギニアでやっとそういえば高校の世界史や地理で学んだな、というくらいです。ただサマーさんにギニアについてお聞きしていると徐々に分かるところは分かってきました。季節は雨季と乾季で、今は雨季に当たるとのこと。医者はギニアでも尊敬される職業で待遇もいいため、医師免許をとるとフランスで医師をするためギニアを離れてしまう人達が多いとのこと。

サマーさんはあまりアクセントがありませんが、互いに聞き返すことが多いのも特徴です。ただ一方的にどちらかが「分からなくてごめんなさい」というような卑屈な気持ちにならないのも面白いところです。

つくづく、私はアフリカについて知識がないな、と思ってしまいました。私が大学時代にヨーロッパ旅行をした際に、モロッコを訪れたことがあるといったら話がもりあがりました。このような出会いがアフリカについて興味を持つキッカケになるのでしょうね。シリアのオマールさんについてはまた別の機会に書きたいと思います。

(2018.7.19)

★今回の教訓:世界各国から研究者が集まっているのもオックスフォードの強み。京大もそのはずなんだがあまり交流の機会がないような。気のせいか。
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オックスフォード通信(113)Oxford University が世界一の秘密(8)気候・蚊・セミ

涼しいです。

こういうと反感を買うので書くのをやめようかと思ったのですが、きっともうすぐ(皆さんが口を揃えてアドバイスされるように)暗くじめじめした冬がやってくる(はずな)ので、現時点で思っていることを書いておこうと思います。

と言っても、イギリスは過去にないくらいの猛暑と言われ、この1カ月くらいシャワーも含め殆どの雨が降っていません(通信23, 96も参照)。皆さん、暑いと言っておられるのですが、日本人的感覚でいうと5月くらいの爽やかな天気です。何しろ、エアコンがなくてもやっていけます。もっとも、先週訪問したスコットランドのように、夏でも全く暑くなく、むしろ寒さ対策を前提に作ってあるホテルなどでは窓が10度くらいしか傾いて開かない仕組みになっているので夜は暑く感じるかもしれません(その証拠に大型扇風機がおいてありました)。

まず朝晩、ぐっと気温が下がり10℃台に下がります。私のフラットは3階にありますが、窓を全開で開けておくと夕方5時以降には爽やかな風が通ります。夜は窓を閉めて寝ないと寒いくらいです(申し訳ありません)。ですから夜暑くて寝れないという事がありません。このような快適な生活はアカデミックライフにプラスにならない訳がありません。

また以前にも書いたのですが(通信71)虫がいません。と言ってもさすがに最近は、ハエ(a fly)が窓を開けておくと時々入ってきますが、それでも数がしれています。しかも蚊 (a mosquito) をイギリスに来てからまだ一度も見た事がありません。そして、夏の風物詩の蝉の鳴き声がないのです。約20年前、カナダのトロントに住んでいた頃はそんな風に感じませんでしたので(忘れただけかもしれません)、蝉がいないのはヨーロッパ、イギリスだけかもしれません。

皆さん、想像して見てください、朝夕が涼しく、蚊も蝉もいない夏(返ってさびしい?)。確かに日中は30℃近く(と言っても30℃を超えても32℃くらい)、このような夏だと仕事が進まないわけはありません。日本ならまず日中はエアコンをガンガンにかけて、それでも暑いのでタオルで汗をぬぐいながらという感じですから、そのような中で論文を読んだり、書いたり、授業をしたりするというのは、現在の状況から考えるとミラクルとしか言えません。

気候が人々の生活だけでなく、思考に与える影響は大きいと思います。いわば、イギリス人約6000万人が全員、軽井沢で生活しているようなものです。

正直、ずるい、と思います。

もちろん、蒸し暑い日本の夏があるので、秋の感動があるわけで、また夏ならではの日本の美味しい料理もあるわけで、日本の夏、全てがダメというわけではありませんが。

(2018.7.18)

★今回の教訓:気候を含めた風土がアカデミックライフに与える影響は大きい。逆に考えると日本に居住するイギリス人はよく日本の過酷な夏に耐えている、ということになる。M先生やD先生が夏休みにイギリスに帰りたくなる気持ちがよくわかる。私も正直なところ夏はこれからもずっとイギリスがいい(到底無理ですが)。
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オックスフォード通信(101)帰国便・その後

航空チケットはネットではなく、旅行代理店で購入するべきです。
以前、A社の帰国便を予約変更で(11月→3月末)しようとしたところ既に予約で一杯でできなかったと報告しておりました(通信91)。その後日談です。

私は21世紀になってから(おおげさ)ほぼ全ての海外航空券を奈良県にあるR旅行代理店にお願いしています。今となっては何がきっかけだったのか記憶が定かではありませんが、電話一つで細かなリクエスト(例えば、飛行機の座席は窓側で翼にかからない所で外の景色が良く見えるところにして欲しいなど、大したものではありません)に気持ちよく答えてくださることと、最初の頃はチケットを研究室まで手渡しで持ってきてくださるなど、人間味あふれる対応にほれ込んだのが理由だと思います。

国際電話をしたところ、既に代理店は閉まっている時間だったのですが、オーナーのSさん(いつも声だけでお会いした事はありません)個人の携帯につながりました。事情を簡略に説明して詳細をメールで送ると、翌日には解決策の提示のメールが届いていました。

L航空(同じスターアライアンスグループ)だがA社のコードシェア便(という形だと思います。ですから形の上ではANAという事)に変更して3月末の航空券の発券が可能とのこと。同じことをA社の東京(恐らく)事務所に電話で相談したのですが、そこではそのような話では出ることもなく、オプションは2つ、正規運賃の60万円のチケットか、格安の15万円の片道チケットを再購入する、という選択肢から選んでください、というものでした。もちろんその時点でインターネットを調べるとF社のヘルシンキ経由がA社の半額くらいの格安チケットが出てきましたので、これで帰らないと仕方ないなあ、と思っていたところです。

では、チケットの変更に全く料金が発生しないかというと、
・払い戻しになるもの:週末料金ー>平日料金 ¥5000払戻し
・追加料金:空港税追加(経路が変わったため)¥1690、再発行手数料 ¥2160

とうまく相殺できそうだったのですが電子チケットを現金化するのに¥5400かかる為、空港税の追加は払い戻しの5000円を充て、残りの¥3310の払戻は放棄し、再発行手数料(これは代理店の業務に関するものなので充当できない)のみの支出ということで決着しました。約2千円でチケット問題が解決したということです。

飛行機のチケットを購入する際、安いからといってインターネットのクリックで購入をしている大学生も多いと思うのですが、今回の事象が象徴するように人の機転によって救われることがあります。ネット自体は救ってくれません。

お会いした事はないと書きましたが、Sさんそしてもう一人のSさんが誠実なお人柄である事は電話の声からよく分かります。またA社の社員さんも長時間に渡って親切に色々な方法を考えてくださったのですが(感謝しています)、R代理店との違いは、どれだけ「お客さん」の立場に立って考えているか、という事だと思います。恐らくR代理店は大会社というような規模ではないと思いますが、人間味あふれる、言い方を変えると、お客にあった柔軟な対応ができる会社なのだと思います。ここは大事なところですね。よくルールとかプロセス論を持ち出して、そのような個人的な対応をしてはいけないのだとおっしゃる方も(特に大学において)いらっしゃいますが、そうなのかな、と疑問に思います。単に面倒くさがっていらっしゃるだけではないかと。

飛躍してはいけませんが、同じことは大学での教員と学生の関係についても当てはまるのではないか、と思います。つまり学生のことを本当に親身になって考える、ということ。

その意味では同志社女子大学は学生規模が6000名、英語英文学科で一学年145名と中規模でいいサイズなので、節度のある人間味あふれる対応が十分できる条件にあると思います。

でもオックスフォード大学の規模は同志社女子大学よりも遥かに大きいのですが、対応はとても人間味溢れるものです。なぜできるのでしょう?

この人間味溢れるというのはつまるところ「一対一の対応」をするという事です。確かに時間も労力もかかりますが、効果は絶大です。

恐らく完璧にしようと思っていないのでしょうね。または「求めよ!されば与えられん」に基づいて申請のあったものだけに対応しているのかもしれません。

インターネットゼミを続けていますが、恐らくこの「一対一の人間味あふれる対応」にインターネットをうまく組み合わせると効果的になってゆくのだと思います。

オックスフォード滞在も100日を超え、そろそろ、Connecting the dots、すなわち、関係ないと思っていたことがつながり始める、ということを「感じて」ゆきたいと思っています。

(2018.7.6)

★今回の教訓:100回を記念してFacebookにリンクを貼ったところ多くの方からご支持をいただいたり、更に365回まで頑張るよう激励のメールを頂いた。365回は無謀と思えるがまずは200回を目指して頑張りたい。
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オックスフォード通信(96)めずらしく、夏日が続くオックスフォード

暑い、暑い、しかも水不足になってきたとBBCが報じています。

特にスコットランドや湖水地方では取水制限をすると言っています(そういえば、キャンセルになったので鉄道には乗れませんでしたが、Windermere の駅には本日のBBSで報じていたような大量の水のペットボトルが山積みしてありました)。

確かにこの10日ほどは雨がほとんど降っていません。スコットランドや湖水地方をのぞけばほとんど平地のイギリスにはダムを作るべくもなく水を貯めておくところがないのでしょう。

クライストチャーチ(Christchurch、日本語版のGoogle Map を見るとキリスト教会と表示してあって、ああそういう意味なのかと納得します。ちなみに the orthodox church はギリシア正教会)の近くの meadow (牧草地)にテムズ川の源流が流れていますが、ほとんど高低差がなくよく水が流れているなあという気がします。残念ながら日本のような清流はイギリスでほとんど見たことがありません。これは恐らく日本のように勢いよく川の水が流れるということがないからではないかと疑っています(日本語にある「終わったことは水に流そう」なんてことはイギリス英語にはあり得ないでしょう)。

あれだけ緑が美しかった芝生も流石に色があせたところも見えてきました。この10日ほど30℃近くの気温が続いていますし、テレビのCFでは寝苦しい夜のために、マットレスを冷やすシートまで大々的に宣伝しています。ただ日本人的にいうとこの Summer Heat も全然大したことはありません。日陰に行くと涼しいのです。フラットにも他の家と同様エアコンは付いていませんが、3Fでも窓を開けておくだけで涼しい風が入ってきます。湿度が全然ないのですね。その証拠に30℃を超えていても汗だくになる、ということがありません。

国によって随分と暑さに対する耐性は異なるのだと実感しています。

日本に住んでいる皆さんには申し訳ないのですが、サッカーWカップは①午後3時から、②午後7時からと無理をせず夕食を食べながら見せていただいています。

明日はいよいよ日本戦です。パブで応援したいと思います。

(2018.7.1)

★今回の教訓:水に対する感覚は国によって随分と異なる。暑さも然り。日本人は暑さには耐えられるように訓練されているようだ。
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オックスフォード通信(95)留学するならアメリカよりもイギリス(ヨーロッパ)?

留学はイギリスへの方がいいかもしれない。
これまで留学をするならカナダかアメリカと思ってきましたが少し考えが変わってきました。

昨日、ピーターラビット研究で著名なK先生と奥様に夕食にお招きいただき、オックスフォードで最も有名なレストランのひとつのトラウト・インを訪れました。場所も素敵なところだったのですが、料理も最高でビール(エール)と相まって素晴らしい夏の夕食を楽しませて頂きました。

その際にも話題に上ったのですが、イギリス人と日本人にはいくつもの類似性があるように思います。

例えば、控えめなところ。オックスフォード大学のセミナーに参加しても北米の学会にあるようなグイグイ質問する雰囲気ではなくて、周りを気遣いながら質問する姿を何度も目にしてきました。先日の生理学部の公開セミナーでも質問は一つ、司会者からもう一つ、もう質問も出ないのででは終わりましょう、という感じで予定の時間よりも早く終了してしまいました(全てのセミナーでそうであるわけではないですが。総体としてそのような印象があります)。これにはとても意外な印象があります。

その反面、相手の考えをじっくりと聞く姿勢を持っているように見えます。共感的態度があると言ってもいいでしょうか。

また、体型が特に男性はそれほど大柄な人は多くなく、日本人とそれほど体格が異なるという印象を受けません。

また質素で自然を(特にガーデニング)を愛する傾向があり、自宅の庭の手入れに時間をかけておられます(この点は日本人と異なるかもしれません)。

また伝統を頑なに守り外形的な変化を好まない傾向があると思います。つまり、自分が一度いいと思ったことは周りがどれだけ変わっても変えない。街中で時々オールディーズの自家用車に乗っている人を見ることがあります。また携帯もBlackBerry風の日本で言うところのガラ系を使っている人も目にします。

全般的に物事の考え方が堅実で真面目な人が多いように思える。

一方、K先生とも昨日話をしていたのですが、日本人と大きく異なるのが車の運転です。先日、湖水地方にK先生に連れていっていただいた際にも行き違いのできそうにもない道をものすごいスピードで(恐らく80キロ以上)皆さん走っておられました(K先生も)。5月にレンタカーを借りて Cotswolds を訪れた際にも(通信42を参照)同じことを感じました。ハンドルを握ると人間が変わるのか、スピード狂の人が多いように思えます。

これらはあくまでも印象なのでこれから変わるかもしれませんが、こと教室や英語使用に関しては、少し控えめでじっくり話を聞いてくれるイギリスの方が、同じく英語使用については奥手な日本人には向いている部分が多いのかもしれません。

あまり質問しない、出過ぎない、極端に大柄な体型の人がいないこのイギリスの環境は合わないという人もいるかもしれませんが、日本人の気質にあっているような気がします。

そう考えると、日本はアメリカを意識的にも無意識的にもモデルにしてしまっているのではないかと思います。自分から話をはじめ、分からないことは残らす質問し、周りの雰囲気よりも自分の学習を優先する。これは英語という言語と結びついた傾向だと思ってきましたが、これらは全てアメリカと結びについた傾向なのかもしれません。

この点については今後もう少し考えて見たいと思います。

(2018.6.30)

★今回の教訓:アメリカとイギリスのハイブリッド版のカナダもいい。オープンで人に優しいところは魅力的。特に人に優しいというところはカナダに優る国はないかもしれない(K先生曰く、スコットランドも人に優しいとのことだが)。
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オックスフォード通信(91)帰国便がすでに・・・

フライトは一年のオープンチケットを購入しました
といっても購入時には半年後までしか設定できないため、当初の日本への帰国便フライトは11月になっています。イギリスに到着してから来年3月末に変更することになっていたのでそろそろしておこうと思いANAのロンドン支店(と言っても電話は結果的に日本に転送されているようですが)に電話しました。

予約でいっぱいです

例によって長時間待たされた挙句(ただいま電話が混んでおります、という例のアナウンスの後、30分くらいは音楽を聴きながら待たせていただきました)、衝撃のご返答。そうなんですね3月というと日本は年度末、帰国する人が多いようです。特にこのタイプのチケットは席の割り当て数が少ないようですぐに一杯になってしまうとの事。しまった!旅行代理店から言われているように4月末に電話してをしておけばよかった、と思うのですが、その時にはそんな気にもならないのですね。この辺りが海外生活の難しさです。

ただ海外で大事なのは冷静になって対応策を考えるです。以前こんな事がありました。空港での話ですが、カナダのトロントから日本に帰る便。時期は同じ3月末。超まで行きませんが格安のチケットで、トロント→シカゴ→大阪、という便で帰ることになっていました。ところが、ピアソンインターナショナルエアポートのNorthWest航空(現デルタ航空)のカウンターに行くと、トロント→シカゴがキャンセルになったと平然とのたまうわけです。I am sorry も何もなしに、君にはオプションが2つあると:①その晩ホテルを用意するのでそこで泊まって翌日の同じ便で帰る、②香港まで行って、そこから乗り継いで日本に帰る、That’s All. えー、ですよね。

でもよく考えると何かおかしい。そうなんです。トロント→シカゴは精々1時間くらいのフライトです。本丸のシカゴ→日本がキャンセルなら諦めますが、トロント→シカゴは色々な行き方があるはず。

落ちついて(ここが海外では最も重要で最も難しい)、本当に他にはオプションはないのか?トロントからシカゴへは本当にいけないの?と聞いてみると、渋い顔(本当にそのような顔をしておられました)をしながら、ないわけではない、と仰るのですね。ルートは、トロント→デトロイト→シカゴ。なぜそのルートを先に言わなかったかというと乗り換えが大変だということよりも他航空グループを使わないといけないからなんです。あるじゃないですか。ということで、そのルートで横で私の話を聞いていた福井県出身のビジネスマンと一緒にそのルートに乗りました。実際、デトロイト→シカゴが大変で、シカゴ・オヘア空港(あの映画『ホームアローン』で迷子になる空港です)の巨大な空間を映画さながらに全速力で走ったのを鮮明に覚えています(なにせ乗り換え時間が10分くらいしかなかった)。後日談として私達は無事に乗る事ができたのですが、福井県のビジネスマンのスーツケースは乗り遅れて(なぜ彼の分だけ?)関空には到着しませんでした。

ということで、現在対応策を考えています。①まずANAにご相談。片道のチケットを取り直す、キャンセル待ちをする(この場合waiting listはないので時々電話をする)、11月までに空きがあれば片道チケットをキャンセル、逆の場合にはオープンチケットをキャンセル(税金分は返却されるそうです)。②次に電話で(国際電話も最近は快調です [通信11参照])旅行代理店に相談。

ということで当初予定していた日程での帰国が少し怪しくなってきました。まあ最善を尽くして楽天的にことの進展を待ちたいと思います。Good luck to me!

(2018.6.26)

★今回の教訓:航空券は複雑。でもANAの日本直行便で帰りたい。
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オックスフォード通信(88)ご近所さん

同じフラットに住んでいる方のお家にお招きいただきました。

出かけるときにばったり出会い、挨拶をしている中で一度一緒にご飯でも、という話になり昨日ご自宅にお招きいただきました。同じフラットで部屋の作りは同じなのですが住んでいる人が違うとこうも違うかというくらい違いますね。だいたい靴のまま。ライトも間接照明が多く、暗くしてあります(我が家は白熱球ですが煌々と照らしています)。

AさんとJさんのカップルはフランス人同士です。Aさんはフランスでもバスク地方に近いところ、Jさんは母方がイタリアのベネチアの少し北のご出身。フルのフランス料理でおもてなしをいただきました。7時ごろから気がついたら12時くらい(夜の)になっていました。最初の1時間はappertizer という感じでJさんが焼いたクッキーにフランスワイン。その後、チキン料理で今後は赤ワイン。食後はデザートをいただきながら、ガーベラのお茶を。そろそろ遅いので帰ろうかと言っていたらとっておきのコニャックを出してくださいました。

Aさんは3年の予定でオックスフォードに赴任されたビジネスマン。ブラジルにも親戚がいらっしゃると。お二人と話をしていると、彼らにとっては世界は一つで狭いものなんだな、と思います。まずヨーロッパは一つで自由に行き来できるものという認識。その他南米や北米も同様。唯一、アジア、特に日本だけが依然として神秘の国に映っているようです。

お互いに母語とは異なる英語で話をするのも楽しい状況でした。グローバルリンガフランカとはこういうことなんでしょうね。この時の文化は動機としての文化ではなくて、コミュニケーションの中身、すなわち「話の中心としての文化」になるのだと思います。いかにヨーロッパの飛行機がいい加減ですぐにキャンセルしたり遅れたりするか、とか街の清潔さとか気づくと、文化的な話が中心になっています。もちろん、食事をしながらなので「日本やフランスの食べ物」は話のメインディッシュという感じです。

NESではない人と英語でこれだけじっくりと話をしたのは久しぶりです。互いの話を真摯に聞こうとする姿勢が互いにあって5時間くらいがあっという間のことでした。NESとの話と大きく異なるのは「互いが同等の立場」にいて「どちらの話も同様に重要だ」ということです。日本で英語を学んでいる環境ではどうしてもNESのいう事の方が正しい(同じことは日本政府とアメリカ政府にも言えるかもしれません)という無意識の心の動きがあるのかもしれません。

どちらが正しいわけでもなく、互いから学ぶこと(刺激を受けることがある)事が重要なのだと思います。そろそろ一方的に言葉を学ぶことをやめにした方がいいのかもしれません。

(2018.6.23)

★今回の教訓:フランスの文化は面白い。特に料理はさすが。話の中で、駅やバス乗り場で列に並ぶ事がないという話を聞いて関西によく似ているなと思った。面白いとまた話をしたいと思う。この繰り返しを日本の中で作ることはできないだろうか。
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オックスフォード通信(74)ラグビーとサッカー

今日の土曜日はラグビーのテストマッチ(国の代表チーム同士の真剣勝負の試合)でイングランドと南アフリカの試合を近くのバーで観戦してきました。

本当はスカイTV(通信61参照)をアパートで見ているはずだったのですが、5/29に仰々しくスカイのテクニシャンという人が来て(来られる3日前から5/29の確認のShort Messageが来て、当日もあと40分くらいで到着すると電話があり、大雨の中、来ておっしゃったのが、あなたのフラットはオーナーの意向でスカイTVの工事が出来ないと述べて)2分で帰って行かれたという顚末になってしまいました。いつか恨みを込めてブログに書こうと思っていたのですが、今日まで忘れていました。まあ日本でいえば余計なケーブルTV(WOWOWに近いですね)の視聴料を払わなくていいので良かったと自分に言い聞かせています。しかしこのあたりがイギリスは信じられませんね。ダメなら最初の時点、又は三日前に言えばいいのに。

さて、実は日本対スイスのサッカーの親善試合も前日に観ました。これは誰かが生放送をYoutubeで流しているもので全編フランス語での中継でしたが、日本のやる気のなさ、というよりは勝つ気のないのはよく伝わって来ました。

それに比べて(比べてはいけないでしょうが)、本日のラグビーは盛り上がったし観ている方も気分が高揚しました。パッと気づくと恐らく30人くらいはいたでしょうね。パブも大盛り上がりでした。

実は、以前にInvictusという南アフリカ対ニュージーランドのW杯ラグビー決勝の映画]を観ていて、代表チーム(Springboks)が好きなっていたのですが、本日の試合は(負けはしましたが)圧倒的にイングランドの方が良い試合をしていました(でも最初の南アフリカの国歌斉唱は感動的でした。国歌が誇れる国はいいですね。イングラインドの選手は一人感激して泣いていました。もちろんイギリスの国家の時ですが。イギリスの国歌はメロティーはいいのですが、女王陛下万歳はやりすぎですね。パロティーとしてはいいですが)。

現在のイングランド監督は前ジャパンのエディージョーンズです。

パブで(スポーツバーではありませんが)皆んなで観るのはいいものですね。帰りにはイングランドを応援してくれてありがとうという意味でしょうね(なにしろTVの一番前で観ていましたので)見知らぬお客さんから握手を求められました。

日本のサッカー はなぜハリルさんを解任したのでしょうね。ハリルさんがいるだけで試合に本気で勝つ気が相手にもジャパンの選手にも伝わったのに。

(2018.6.9)

★今回の教訓:パブでスポーツ観戦はいい。
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オックスフォード通信(72)自転車登場!

自転車を安い値段で譲っていただきました。

オックスフォードに来て最初に考えたのが移動手段です。K先生など多くの方からは自家用車の購入を進められました。実際に(別の)K先生は半年間の滞在ですが、湖水地方など方々へ行かれる計画なので最初から車を購入(買った形にして実際にはリースで半年後に返すとおっしゃっておられます)しておられます。それもありかなと思っています。

そう言えば、海外で中古車を買って1年後や2年後に同じ値段又は時にはそれ以上の値段で売るという事があると聞く事があります。前々から不思議に思っていたのですが、オックスフォードの地元に住むイギリス人のHさんとお話した際にいいお話をお聞きした事があります。それは新車を買ってしばらくするとグンと車の値段が下がるそうです(ここまでは日本も同じ)。ところがイギリスでは(カナダでも同じだと思います)一旦下がった中古車の値段はそれ以降は年々下がる事がなく一定のままという事らしいです。なるほど。なぜ一定なのかそこは分かりませんでしが(Hさんも分からないと言っていました)中古車の謎は一応解けたように思います。

さて、自家用車を購入するか?と一応考えたのですが、結論は不要ということに達しました。その理由として①サマータウンという大学まで徒歩でも20分の所に住んでいるのでしかもCity Centerは車は原則立ち入りが難しいので、大学や街の中心部に車で行くことはない、②ロンドンもしかりで車の立ち入りはかなり厳しくナンバープレートの番号などで規制されている、③交通規制が厳しく速度違反はもとよりバスレーンを走るだけで罰金がかなり課せられる、これらはほとんどがカメラによってなされる、④1年後に売るのが面倒くさい、⑤必要があればレンタカーを借りれば良い(実際にはレンタカーはミッション車がほとんどで苦労しました→通信42を参照)。

では徒歩とバスでということになるのですが、オックスフォードは京都と良く似ていてあまりアップダウンがありません(正確には多少あります、当たり前か)。こうなると自転車を(通信24、21を参照)買うしかないと思っていました。ただ、日本人大学院生のAさんに言わせると新しい自転車を買うと取られるとのこと。中古を買えとのことでした。確かのフラットの近くのサマータウンサイクルで物色してみると最低で£300(=4万5千円)、普通に並べてあるものは£800(=12万円)とか中には£3000(=45万円)なんてものもあります。これはだめだ。

果報は寝て待てといいますので、しばらく「売ります!」という声がかかるのを待っていました。

すると来ました。妻のネットワーク(New Comers Club)のメーリングリストで夫婦で2台売りたいとの。ただ夫は身長が190cmで写真を見るととてもどんなんことをしても地面に足が着きそうにないので奥さんが持っていた自転車を売っていただくことになりました。値段は£50(=8000円)でした。有り難いです(ちなみに売ってくださったのはイギリス人のOさんという女性なのですが、自転車の受け渡しにサマータウン周辺までわざわざ持って来て頂きました。しかも妊娠6-8ヶ月目の身重の状態で。こちらは赤ちゃんでも昨日生まれたの?というような本当にまだ小さな赤ちゃんをハイキングやパブに連れ出しているのでびっくりします。これはカナダも同じですが出産したら翌日には退院をしなくてはならないそうです。そう言えば、18年前トロントで全身麻酔で胃カメラを飲んだときも終わったらすぐに帰らさせられました。胃カメラに全身麻酔するのも凄いですが。当時フラフラしながら帰った記憶が鮮明に残っています)。

次の果報もまた妻のネットワーク経由できました。こちらはYさんというイギリス人と結婚してオックスフォードに在住30年というご婦人から古くなった自転車を£30(=4500円)で譲って頂きました(Yさんは奥ゆかしい方でそのお金は寄付されるとおっしゃっておられました)。

ということで、果報が二回続き、5月下旬に自転車が2台そろいました。自転車に乗ると日本でもそうですが世界が変わりますね。それはまたの機会に。

(2018.6.7)

★今回の教訓:本当に果報は寝て待て。さて1年後に自転車を自動車と同じように買った値段で売ったら?とよこしまな考えがふと浮かんだがそれはないな。
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オックスフォード通信(71)Oxford University が世界一の秘密(7)虫がいない

オックスフォード大が世界一の秘密をこれまで何回か(6回)書いてきましたが、もう一つ秘密を見つけました。それは虫と天候です。

おそらくこれを書くと日本で読んでおられる皆さんは激怒するだろうと思ってこれまで控えてきたのですが、読者も随分減ってきたと思いますので、そろそろ書いても大丈夫でしょう。イギリスはよく天気が悪いと言いますが、少なくとも現在のところ最高の天気が続いています。

確かに到着した3月下旬から4月にかけては毎日雨が降っていましたが、平均的には爽やかな天気の日が多いように思います。しかも湿度が低い。今日は6月7日、恐らく日本では蒸し蒸しとした天気で気温も25℃を超える毎日だと思うのですが、本日のオックスフォードは20℃前後、汗を知らないくらい湿度は低いです。

こんなに天気が爽やかだと頭も冴えます。夜もぐっすり寝ることができます。しかも日が長い(もちろんその反動が冬に来ることは知っていますが)。本日などは夜の10時でもまだ薄明るいくらいでした。

もう一つ良いことが。虫がいないんです。まだ一度も蚊というものを見た事がありません。ハエは一度だけ見ました。亀岡市内の私が住んでいる農村部で現在おそらく大合唱のカエルの声も聞きません。この調子では夏の蝉の声もないのではと思っています。

その当然の帰結として、各家庭にはエアコンも網戸もありません

このような爽やかな気候と汗だくになりながらという状態では、アイディアの生まれかたも違うと思います。極端かもしれませんが初夏の軽井沢か(初夏に行ったことはありませんが)尾瀬(行った事自体ありません)にいるような気分です。

恐らく、半年後には全く正反対のことを書いているかもしれませんが、現在の気候は最高です。そりゃ良い研究ができるわ、と思います。

何かイギリスバンザイみたいになってきましたね。大丈夫ですよ。

(2018.6.6)

★今回の教訓:そう言えば「存在が意識を決定する」と喝破したあのマルクスのお墓もイギリスにある。
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オックスフォード通信(61)勝つときもあれば負けるときもある


サッカー・ヨーロッパ選手権ファイナル
を昨夜見ました。サッカーよりもラグビーの方が好きなタチですので、それほど熱狂的ではないのですが、何しろリバブールファンの熱気がオックスフォードにいてもすごいので生放送で観戦させていただきました。

イギリスではスポーツ中継は大手3チャンネルに絞られています。ひとつは言わずもがなのBBCです。でも案外、BBCでビッグイベントを中継することはそれほど多くなく、いわゆる民放のBTとSKYが交互に独占中継をしている感じです(スポーツ中継ではありませんが、先日のロイヤルウエディング・ハリー王子はスカイとBBCが同じ画像で[アナウンスは別]放映していました)。

昨日の中継はBTが独占という形でした。

イギリスの我が家ではインターネット契約がスカイという関係でテレビもスカイです(正式にには5/29からスカイテレビが観れるのですが、それまでということでiPadでも見えるようになっています。申込から設営まで3週間!という信じられない長さです。私もメールの返事やアクションがいわばイギリス風になっていたのでこれを機に改めようと決意しています)。すると普通に行けばスカイの私はBT中継を見ることができないということになります。

ところが、このリバプール対レアルマドリードの一戦はいわばイギリスを挙げての一大イベントなんですね。恐らくイギリスでBTとスカイの両方に加入している家庭はそれほど多くないと思います(正確にには最近では例えばスカイの加入者でもBTの中継を[逆もあり]追加料金ゼロで見ることができるようになっています。ただし、追加の申込が必要)。暴動が起きるでしょうね。

ということで昨日はBTの無料アプリまたはYoutubeで誰でも(インターネットに接続していればですが)生中継を見ることができる仕組みになっていました。私はWestgateで購入したSONY Braviaのリモコンに大きくYoutubeのボタンがあったので迷わずこちらを選択。

びっくりしました。

Youtubeって生中継もしているのですね。しかもテレビで見ると普通の(?)チャンネルと全く変わりありません。2時間、時々画像が止まることはあっても楽しんで見ることができました。ついで、テレビでコンピュータを介さずに見ることも覚えました(バックグラウンドミュージックなどを聞く・見る時にはとても便利です。現在もその状態で日曜日の午前中、このブログを書いています)。

さて、エールビールを買いこみ、万全の態勢でTV観戦をしたのですが、残念ながら試合は1-3で負けてしまいました。しかも、その内の2点はキーパーKariusの不注意な気の抜けた行動で取られてしまった失点だけに悔やまれます。coachのKlopも試合後の会見で、この試合で得るものは無かった、、マイナスばかりだと失望の表情を浮かべていました。

でもそのようなことってあると思います。

レアルは3連覇、かたやリバプールは恐らく初出場。会場はウクライナのキエフ。舞い上がってしまって当たり前だと思います。キーパーのHariusは自分を責めていると思いますがそんなことはしなくていいと思います。十分良い試合を見せてもらったと思います。長い競技人生の中でそのような失策もあるでしょう。必ず誰しも通らなくてはならない道なのだと思います。

印象的だったのはリバプールファンです。TVのニュースで見た範囲ですから本日の新聞は知りませんが、みんな肩を落として会場を去っていました。暴動が起きることもキーパーの名前を取り出して避難することもありませんでした。あっさりと淡々としているように思えました。このアッサリとした冷静な態度が重要だと思います。冷静であることは次へ繋がるのだと思います。

結果のみに拘泥される人がいますが、その結果もまたしばらくすると過去の栄光として忘れ去られます。河島英五のある歌の歌詞に(正確には作者は加藤登紀子)「喜びも悲しみも立ち止まりはしない、めぐりめぐっていくのさ」(「生きてりゃいいさ」)というものがあります。

生きていれば成功も失敗もある。

若いキーパー Karius にはガッカリし過ぎないで頑張って欲しいと思った一夜でした。(2018.5.27)

★今回の教訓:成功ばりではなく失敗もまた人生の糧。
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オックスフォード通信(60)働きすぎない方がいい仕事ができる

イギリスに来て60日目を迎えました。

この間、休む間もなく、いろいろなことに積極的に手や足をだしてきました。今週、共同研究者のR先生には日本での生活は忙しすぎるのではないの?と言われてしまいましたが、事実、日本と比較してイギリスでの生活は随分ゆとりを持っていろいろなことを考える時間を頂いています。

オックスフォード特有のセミナーにも数えてみると(お腹の痛くなったものも含めて)17回に及びます。我ながら日本人は勤勉であるように思います。日本で働いていることを思えば何ということはありませんが。

この間、考えたり感じたことを書き綴らせていただきましたが、もう1/6が終わろうとしていることにビックリします。イギリスはそろそろ1年のAcademic Yearが終わろうとしています。いろいろなセミナーもしめくくりという位置づけのものが多くなってきました(例、通信59の講演会)。

これまでバラバラだったものも徐々に、ああ、そういうことなのか、と繋がってきているように思います。街の位置関係、人との関係、オックスフォード大の仕組みなどやはり時間をかけないと分からないものが多くあります。

この分かることには時間がかかるということは当たりまえですが重要なことだと思います。オックスフォード大は3学期制を取っていて(1学期目が10月からのhilary term, 2学期めがmichaelmas term、そして最終3学期目がtrinity termという名前がついています)、それぞれ8週間です。年間でも3×8=24週間という計算です。現在日本の大学は執拗に15週間を維持しようとしていますが、私が同志社女子大学に勤め始めた頃から2000年くらいまでは各学期の授業回数は12回~13回でした(ちなみに私のK大学時代は、精々11回くらいの授業回数に先生の休講、学生の自主休校があって8回くらいの授業回数だったと思います)。

じゃあ、オックスフォード大の方が成果が上がっていないかというとそうでもないのですね。緩急の付け方が学問には大事だと思います。いま、私がイギリスで Sabbatical を頂いているのもそうですが、学ぶ期間と休暇の時間のバランスは重要だと思います。

先日の講演会の最大のテーマは統計学者Tukeyの “An approximate answer to the right problem is worth a good deal more than an exact answer to the wrong question“ (正しい問いへの曖昧な解答の方が間違った問いへの正確な答えよりもマシだ)という言葉で集約されるものでした。

忙しすぎると、自分が持っている問い自体が正しいかどうかを考える余裕なくその答えを出すことに精一杯になってしまいます。これほどの時間の無駄はありません。むしろ、余裕をもってまずその問い自体が適切なものかどうか吟味する必要があると思うのです。

その意味ではイギリスでは日々の中にも夜の時間の確保、土日の確保、また大学では学期中以外の沢山の時間が贅沢に用意されています。

今、自分が取り組んでいることが重要なことなのか、それを吟味するメタ認知の時間は重要であると思います。特に、大学においては。そうでなければ、大学の授業が終われば学んだはずのことはすべて忘れ去られてしまいます。それこそが最大の損失です。

日本の大学も文部科学省とか大学基準協会のような組織の顔色ばかり伺うのではなくで、本当の学問発展のために何が必要か、じっくりと考える必要があると思うのです。

そんなことを書いている私もまた日本においてはそのような余裕もなくがむしゃらにやってきたのも事実です。今、こちらでいろいろな研究に取り組む中で、自分が取り組んできたことがそれほど間違っていなかったのは奇跡的だと思っています(これは私の力ではなくて私の周りの特に同志社女子大学の同僚と学生諸姉のおかげです)。

日本に来春帰国したら、15回の授業回数は個人の力では変更できないと思いますので、学ぶ内容の精選と深層化・行動化・連携化・考える時間の確保などに取り組んでみたいと思います。

大学に学生を縛り付ければ着けるほど、期待した方向とは違った方向に進んでしまうように思います。学生の自主性を養うには学生の自由な時間を用意してあげることだと思います。学生諸姉もその時間はアルバイトに使いすぎるのではなくて、本当に自分がしたいことにあてるようにしてもらいたいと思います。

残り10ヶ月、私も更に思考を深め、広げるられるよう、一層アクティブに動いてみたいと思います。(2018.5.26)

★今回の教訓:光陰矢のごとし、と終わってから思うのではなくて、時々振り返るようにしたい。
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オックスフォード通信(56)便利さと幸せのトレードオフ

オックスフォードににて不思議なのは本当のコンビニがないこと(もどきはあります。例えば365日、朝の9時から夜の9時まで空いていますなど。ただ日本のコンビニとは似ても似つかないです)。

平日で午後6時半には大方の店は閉まってしまいます。オックスフォードというよりはロンドンでもそうですがスターバックスはあまりみかけないのですが、現在住んでいるサマータウンにある大きめのスタバでも平日で午後7時、日曜日は午後6時には閉まってしまいます。バスや鉄道も土曜日で2/3くらい、日曜日に至っては1/3くらいの運行という感じです(しかも、遅れる、頻繁にキャンセルになる。3日前からしなきゃいいのに新ダイヤになったようで[日本でも3.17新ダイヤ運行とかありますね。あれです]、早速運休の嵐だったようです。イギリス人も怒っているようでBBCはよくそのようなTwitterをTVで紹介しています。こないだは、朝3時の!電車に乗ろうと早起きして駅に行ったらキャンセルだった、と怒っておられました。その怒りよく分かります)。

以前この不便さについては書いた事があります(通信47)。日本との環境や文化の相違はまずこの便利かどうかというところに目がいくのですが、毎日オックスフォードで生活をしていて思うのは日本なら、コンビニでほとんどすべて片が付くなということです。コーヒーにしてもアイスクリームにしてもコピーにしてもそうです。正直なところここにセブンイレブンを作ったら便利さ1000倍、すべてのモヤモヤが解決するように思います。

オックスフォードに来てほぼ2ヶ月ですが、でもイギリスはあえてしない道を取っているように思います(単にできないだけやん、という別の声も私の中で聞こえていますが)。その証拠に店が早く閉まっても(パブは開いています)、売っているものが多少高くても、それほど不幸に見えないのです。それほど不満を持っているように見えないのです。大学もいまだにローテクな所がおおいけれど、それが決定的に不利であるようにも見えないのです。それが少し分かってきました。

合理化とは何かを捨てることなんですね。

日本のように吉野家や松屋にいけば5分以内にご飯が食べれて、コンビニは24時間空いていていつでもビールでもお菓子でも買うことができます。でもその代償としてオックスフォードにはまだある街の本屋さんや文房具店などの小売り店がいまの日本にはわずかな例外を除いて残っていません(僅かな例外はありがたいことに同志社女子大学今出川キャンパスの近くの枡形商店街、通称出町商店街です)。

先ほど、母の誕生日カードを街の文房具店に行って買ってきたのですが、日本に送る封筒が欲しいというと引き出しからお店のおばあさんが出してくれました。日本ならこの手間が合理化されているのですね。その分、封筒代も多少安くなるのかもしれませんが、ここにコンビニを作ったら、このおばあさんの Pen to Paper という味のある名前のお店はほどなくなくなってしまうことでしょう。

一見無駄に見えるところに大切なことが隠れている、とは本当のことで、このような一手間かける部分を大切にすることで、みんながそれぞれ何かの主人公になる形(例えば、このおばあさんなら自分の文房具店を経営していることに誇りが感じられると思います)を持続できている野田と思います。イギリスは社会主義の国ではありませんが、国民が共存共栄できる道を他の国の目を恐れることなく選択していると思います。

それとはこれ以上ないくらいの便利さを手にしている日本にすむ1億2千万の国民。便利=幸せなのか、と首をかしげてしまします。

よくゼミでトレードオフの関係について議論することがあります。トレードオフとは二律背反のことで、一方を立てるともう一方は捨てないといけないことを指します。よくいう例えは、イソップ物語の「欲張りな犬」の例です。肉を加えた犬が湖に来たら、湖にもう一匹肉を加えた犬がいる(もちろん自分の姿が映っているだけです)。その犬の肉を取ろうと思ったら今口にくわえている肉を手放さないと取りにいけない。この寓話のように、日本人は便利さを取るためにみんなの幸せを手放してしまったのかもしれません。そしてイギリスはそれが分かっているから今持っている幸せを手放さない。

もちろん、便利さも幸せも共存する方法を模索することもできると思います。しかし、スマートフォンができて、ラジオもカメラもタイマーも時計も万歩計まですべてスマートフォン一つでできるようになって、これまでデジカメを作っていたカシオが撤退したりするニュースを耳にすると、便利さと幸せの共存は難しいなと思ってしまします。その証拠にアップルは(私は大好きですが)もう一企業としては使い切れないくらいのキャッシュフローを手元に持って次から次にベンチャー業を買いあさっています。

一人の幸せが99人の不幸を生むような社会にしないようにしよう、とする静かな意思をここオックスフォードでは感じます(買いかぶりかもしれません)。

といっても日本の便利さが後退するとは思えません。ただ、2019年春の帰国を視野に入れながら、便利さと幸せがトレードオフにならない方法を自分なりに考えてみたいと思っています。おそらくそのヒントは私は英語学習、外国語学習にあるのではないかと踏んでいます(また考えがまとまったら書きます)。(2018.5.22)

PS. そんなことを考えていたら昨日まで普通に映っていたTVが今朝から不通。原因不明。やっぱりイギリスの不便さにも幸せを感じられるほど人間が大成していないようです。

PS. 大学院生の方々と書いていた論文の改訂が終了。久しぶりに朝方まで論文と格闘。でも終わると爽やかですね。18期生のみなさんも12月にその快感を感じることができますよ。

★今回の教訓:トレードオフを乗り越えること。問題があれば必ず解決方法が見つかる。重要なのは問題設定ができないこと。さて。
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オックスフォード通信(51)Pubとエールビール

今住んでいるフラットの近くにはいいパブがあります。

イギリスに来たらまずはパブへ、と思っていたので徒歩5分以内のところにいいパブがあるのは有り難いです。パブを前提に住む場所を決めがわけではありませんが、探している過程ではパブの場所は注視しておりました。先週の日曜日にはパブのまわりにお店が沢山でてジャズの演奏もしていました。パブではギネスもいいのですが(日本ではなかなか飲めないので)なるべくAleビールを選ぶようにしています(Lagerもいいですが)。お店によってそのAleの種類は違うのですが(Light~Bitter)どれを選んでもそれほどはずれたという経験はあまりありません。近くのDew Drop(露のしずく、という意味かな)では3種類のAleがあって Undercurrent というエールビールが一番口にある気がします。苦みがありすぎす(コクがあるといってもいいですが)軽すぎず、何しろよく冷えているのがいいところです。

エールビールで少しビックリするのは余り冷えていないものが多い点です。まあ生温いといったらいいでしょうか。日本のキンキンに(グラスも)冷やしておいて一気に飲むというのとは随分スタイルが違って、ワンパインとのビールをじっくりと時間をかけて1時間くらい飲む姿が良く見うけられます。お代わりも余りしていなくて、一杯のグラスを目の前に一人でじっとしている人も、多くは数人でグラスを片手に談笑、という姿です。

だからなのかもしれません。冷えていてもどうせ時間をかけて飲むので最初から温くていい。または温い方がビール自体の味をじっくりと味わうことができるのかもしれません。考えてみると冷たく冷えていればのどごしという言葉があるように舌で味わっているわけではないのかもしれません。ただ、私はやはりビールは冬でも夏でも冷たく冷えている方が断然好きです。

また、食べるものはほとんど誰も注文しておらず(時間帯にもよるのかもしれません)本当にビールだけという感じです。この点は日本の居酒屋やビアガーデンと大きく異なる所です。私はついおつまみに何か欲しくなる方で必ず食べるものももらってくるのですが、イギリス人はビールのグラスのみという姿です。

私も最近ではパブで食べる量は圧倒的に減っていて、おつまみは crisp(日本のポテトチップス、市販の小さな袋に入っているのを4種類くらいの味付けで販売、ビールと一緒に席に持ち帰ることができるのが利点。パブは基本的に前払い)か chips(こちらではポテトフライを指す、後から席まで持ってきてもらえる。この場合席番号を覚えていないともう一度見てこいと言われてしまう)のどちらか程度です。

考えてみると日本の居酒屋が特殊な存在なのかもしれません。(2018.5.17)

★今回の教訓:もし私がイギリス文化に興味があって卒論を書くとしたらパブに見られるイギリス文化とかエールビールの歴史など、こじつけて書くだろうな。楽しみながら更に究めたいものです。

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オックスフォード通信(47)ユニクロとalteration

イギリスに来てからそろそろ服を買おうと思い立ちました。

ご存じのようにそれほど服には頓着しない方なのですが流石にジーパンとチノパンが必要となってきました。というのも急いで持ってきたわけではないのですが(余り考えずに持ってきてしまいました)、持ってきたジーンズは冬に買ったのでわざわざ余分に綿の入った冬仕様であり、チノパンは長年はいてきた愛用のものなのですがポケットのところが破けてきています。

オックスフォードにはWestgateというショッピングモール(大学院生のIさんによると期限を決めて作ったのでオープン当時には信じられないことにあちらこちらに穴が空いていたそうです。今はとてもきれいですが)が駅の近くにありその中にユニクロが入っています。

多少日本の店と品揃えは違うかもしれませんがほぼ同じ。サイズは残念ながらUK表示ですが靴下にしてもジーンズにしても多分日本と同じものがおいてあります(ヒートテックもあります)。ただこちらで一つだけ問題になるのが、そう長さなのです。ウエストは自分にあうものを選べばいいのですが、長さは調整しなくてはいけません。ここで普通、日本の店ならFitting Roomで合わせて早い時はその日の内に、遅くても2-3日中に切って、縫って、自分にピッタリとした長さのズボンに寸法直しをしてくれるのですが、その試着室はあってもメジャーも針も誰も持っている様子はありません(代わりに何着試着室に持って入ったのかを示す大きな番号札を渡されます)。

実はカナダも同様であって、直しを専門にする業者は別なのですね。そう考えると日本は便利で消費者目線で親切なサービスがちゃんとセットになっていることに気づきます。問題はどこにそれがあるかということです。よく見るとイギリス人はかなり長めのズボンをはいている人や裾を折っている人が結構目立ちます(家にミシンがないのかも)。

そうこう考えながら街を歩いていると妻がどこかで見た気がするというのです。その記憶を頼りに街をさまようことほんの数分。ありました。そう、クリーニング屋さんとセットになっていました。明らかにインド系(家族経営らしく息子さんとはヒンズー語で話をしていました)のおばあさんが日本のブラザー製(流石世界のブラザーですね)のミシンの前に座っておられました。

Alteration (=alterは変える)? だけで話は通じて3日ほどでしてあげるとのこと。ミシンの前には依頼が多いのでしょうね沢山のジャケット、ズボンが無造作に置いてあります。ただ結構高くて、ひとつ£12とおっしゃいます。日本で£30? ???というと特急料金だと。急いでないのでというと£24で決着。メモ用紙に名前を書いたのが領収書代わりです。ただ、青刷りの複写式になっていておばあさんの手元にも残るようになっていました。

ただ少し戸惑ったのが長さを合わせる時。クリーニング屋さんの中の奥(といってもすぐ横)で着替えて長さ合わせ。カーテンも何もありません。男性はいいにしても女性の場合にはえー!と思われるでしょうね。

昨日土曜日お昼頃に取りに行くと顔色一つ変えず4pmとおっしゃいます。そんなこと聞いていないと思ったのですがまあしかたありません。出来上がりは完璧でした。さすが。(2018.5.13)

PS. 現在 (8.2) £30以上購入する場合には無料で、それ以下だと£xx(忘れました)でユニクロの店舗で直しをしてくれるそうです(さすが)

★今回の教訓:日本はなんだかんだといって消費者天国。便利にできている。ユニクロも製品とお店を輸出するだけでなくてお直しのようなサービスも輸出するべきだ。イギリス人も感動することだろう。
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オックスフォード通信(46)NISSAN Institute

オックスフォードには日本研究の拠点として、NISSAN Institute of Japanese Studiesがあります。

毎週金曜日の夕方、日本に関わるセミナーがあるので昨日を含め2回参加させて頂きました(司会は東大教授も務め現在オックスフォード教授の著名なK先生です。お人柄でしょうが、K先生の誠実さと優しさが司会の端々から感じられます)。セミナーの内容についてはまたの機会に書かせて頂きたいと思いますが、今回は昨日はセミナーの前に行かせて頂いたインスティテュートの図書館についてご報告したいとおもいます。

図書館としてはオックスフォードの中ではかなり小さい印象がありますが、地階にはぎっしり日本の本や辞典が移動式開架に収められていました。カバンは入る前にロッカーに入れないといけないので(本当は取り出していけば良かったのですが)記録のノートも(モレスキンのこのノートもいい働きをしてくれています)置いたまま。

地階で日本語の文庫本をパラパラとみると日本でとは異なる印象が湧き上がってきます。それは地上階で久々に見た印刷版の朝日新聞を読んだときにも感じたことなのですが、日本をまるごと一つのものとして見ることができるということです。日本にいると小さな違いを議論しようとするかもしれません(大切なことです)。しかしイギリスからみると大なり小なり日本的なものは同質なのです。つまり「日本とは・・・」というくくりで日本を論じることが容易な気がします。

大ざっぱになってしまってはいけないのですが地勢が変わると視点が変わるのは面白いことです。朝日新聞国際版も日本のサマリーニュースのように読むことができます。面白いのは国際版でも広告はあるのですね。おそらく海外でも購入できるのでしょうが、サプリや中高年向けの薬のCMが多いように思いました。

5/11版の新聞を見たところ「日本って森友とか加計の問題をまだ解決できないのだな」という諦めのような感覚とアジアは遅れているというステレオタイプ的な印象が入り交じります。明らかにウソをついている官僚や政府高官をさっさと葬り去ってもっとクリエイティブなことに時間とお金を使えばいいのに、ときっとイギリス人なら思うと思うのです。繰り返されるセクハラ発言もそうです。それはしつこく取り上げる新聞に問題があるのではもちろんなく、そのような政治屋(家でもないですね。単なる世襲ですね)を選挙でホイホイと選んでしまう日本人的マインドセットがマズイのだと思います。

ただ私は直感ですが、このようないわばconstipationのような閉塞感はポピュリズムではなくて割と健全な形で10年も経たないうちに解消されると思っています。そのためにはまず「このような状態は健全ではない」「自分達こそがそのような状況を変えるステークホールダー (stake holder)= 利害関係者」であることをを認識すること、そして「楽観的に考える」ことが大切なのだと思います。

ヨーロッパの島国から東洋の島国をみるとそんなことを感じています。

時々、インスティテュートに行って日本の本も読んでみたいと思います。レセプションの日本人女性はとても親切でしたので足も向くと思います。

PS. 昨日のセミナーで再会した(Oxxxxの会というオックスフォード日本人会で一度お目にかかっています)Iさんも今春退官されましたが、オックスフォード・ボードリアンライブラリー分館日本ライブラリーの館長をされておられました。このようなつながりも大切にしたいと思います。(2018.5.12)

★今回の教訓:高校の時に微分積分を学んだが、物事は微分的に(極小的に差に気をつけながら)同時に積分的に(大局的に類似性に注意しながら)考える事が重要だ。そのために物理的に自分の立ち位置、すなわち居場所を変えることは最も容易な方法だろう。旅もまたその類。

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オックスフォード通信(45)カレッジ・ディナー

オックスフォードでは学部とカレッジの両方に所属することが通常となっています。

今回私は教育学部の所属ですが、残念ながらどこのカレッジにも所属していません。カレッジは通常、宿泊施設(accommodation)が併設してあり、学生(学部生、大学院生)はそこに住みながらカレッジの授業や学部の授業に参加することになっています。

昨日はオックスフォードにお招き頂き共同研究を行っているR先生が所属するLカレッジのディナーに夫婦で招待して頂きました。それほどフォーマルでもないのでということで、このような場面を想定して持ってきたスーツにタイなしで参加させて頂きました。

午後7時過ぎにカレッジの入り口で待ち合わせ、中のレセプションへ。食事前の軽い飲み物(ワイン、ビール、ソフトドリンク、ジンやウイスキーもありました)を。私達はビールをということでカレッジ内のバーに(あるのですね)。

当日は50名くらいの参加者で座席表や名札もテーブルに置かれていました。Lカレッジは創設は1963年ということで新しいカレッジだそうで、大学院生中心であることや国際色豊かに院生が集まっていることから他のカレッジのような教会もなく食事前のお祈りもありませんでした。代わりにカレッジの代表の方が、食事のはじまりの合図(よく見えなかったのですが、木の銅鑼のようなものを食事のはじまりと終わりに叩いていました)と簡単な言葉を述べて食事スタート。7:30頃から9時過ぎまで、割とあっという間でした。前菜からメイン(ラム肉でした)、デザートと進みます。

カレッジのメンバーはオックスフォードのガウンを着ており私達のようなゲストとひと目でハッキリと分かるようになっています。たまたま向かいに座っていたのが私達同様のゲストだったのですが、香港出身の医学部の女性院生Mさんでした。

Mさんの生まれは中国のどこですか?という話をしているなかで、実は私の父と同じ哈爾浜(ハルビン、ハルピン)であることが分かりました。第二次世界大戦前は哈爾浜は満州であり事実上日本の占領下にあったわけですが、私の父は生まれも育ちもその哈爾浜で大学まで(哈爾浜学院)そこで過ごしています。なんという偶然なんでしょうと話が盛り上がりました。昨秋亡くなった父が生きていたら真っ先にこの話をしてあげたのに、とちょっと口惜しい思いもしました。

流石にオックスフォードらしく右横にはドイツ出身のメンバーも座っておられます。食事自体はケイタリングと契約しているようで割とあっさりと配膳をしたり片付けたりしていかれます。

毎週木曜日にこのようなディナーが開催されているとのことですが、食事をしながらいろいろな話をしたり、いろいろな人と定期的にあったりすることで気分もリフレッシュし、活力も湧いてくるように思います。

食後は最初のレセプションルームでコーヒーを頂き、談笑。イギリス人院生とオックスフォードのどこかでテニスができないか、なんていう話をしていました。

日本の宴会とかコンパとは少し異なる、いい経験をさせて頂きました。オックスフォードに来て1ヶ月半経ちますがなぜか少しほっとした気持ちになりました。食事やアルコール(ビール、白・赤ワイン)の力は大きいですね。(2018.5.11)

★今回の教訓:ディナーで社交性を育むことも大切。よく考えれば学会などに行くとパーティーがあったりするけれどこのような定期的なディナーによって社交性の素地が形成されるように思う。

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オックスフォード通信(44)イギリスが非効率のわけ

今住んでいるフラット(アパートです)は 家具付き(Furnishedと言います)。

冷蔵庫はもとより洗濯機、掃除機からコーヒーテーブルから机、ベッドからスプーン、フォークまでおよそ生活に必要なものはほぼすべて揃っています(といっても、TV、時計はありませんでしたので、ソニー製のTVとラジオ付き時計を購入しました)。まあ、付いているので文句を言ってはいけないのですが、それぞれに多少の問題があります。

例えば、シャワー室についている取っ手はしっかりと持ってしまうと取れてしまうほどもろそうですし、掃除機は電源コードが異様に短く各部屋でコンセント(outlet/socket)に差し込み変えないと使えません。昨日なぜこんなに不便な造りになっているのかと話をしていたところ、ある発見がありました。それはどうもイギリスで掃除機を使って掃除をしているのは女性ではなくて男性なのではないか、ということです。だから不便でも改善しようという話にならないのでは。女性がそのような掃除機を使っていたらすぐに文句が集まって改善されるのではないでしょうか(日本の家電メーカーの製品が使いやすいのはそのようなサイクルになっていませんか)

イギリスは物価が高く Costa という一般的なコーヒーショップで何かを注文すると£3(450円)くらいします(日本のドトールコーヒーくらいなので値段は少し高めですね)。税金も高く、カナダでは取られなかった住民税も年間で£2000(約30万円)も徴収されました(1年間滞在の外国人から徴収するとは!日本では中高のALTは初年度は無税です)。となると必然的に共働きをせざるを得ず、夫婦ともにフルタイムの仕事を持っているというのが普通のように見えます。事実、街の至る所で女性が活躍しています(長距離バスの運転手から大学の事務職員に至るまで)。

すると必然的に家事も夫婦で分担となるのでしょう。妻曰く、掃除機は確実に男性の仕事だわ(まだ幸いなことにこの仕事は私に回ってきません)。すると多少電源コードが短かろうが、不便であろうが男性はあまり文句を言わないのでは、と。日本の家電が高度に発展してきたのは女性、特に妻の家事を軽減するために細かな主婦の要望に答えてきたからではないかと。

なるほど、と思います。日本の高度な家電文化を形成したのは女性、主婦の知恵なのかもしれません。

今日は Ethnography についてのセミナーに参加してきました(なんと参加者は私一人でした)。ボートをどのように作るのか、vocational training に関してワークショップに参加しながらそのリフレクションをジャーナルとして書き綴っているという博士論文プロジェクトの発表です。私のこの報告もいわばイギリス生活のエスノグラフィー(民族史的記述)になってきているのかもしれません。

ポイントは思ったその時に書かないと永久に記憶から失われてしまうということです。もともと若ゼミ18期生の書き綴りをサポートするために補助的にはじめたものですが、ここまで書いてきて結構面白いものが積み上がってきたと思っています(どれだけの人が読んでいるか定かではありませんが)。

できれば365回を目指して日々の発見、思ったことを書き続けていきたいと考えています。

(2018.5.10)

★今回の教訓:何かをキッカケにブログや日記を始めるのはいいことだ。もう少しコメントがあると励みになるのですが(お待ちしています・[注] 反映されるまでに約12時間かかります)

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オックスフォード通信(38)ヘアカット

ヘアカット、散髪。

少し恐れていたことです。大体2ヶ月に1回のペースで日本では散髪に行っていたのですが(身だしなみには気をつけながら結構考えて散髪に行っていたのですが回りからは、家族ですら、気づかれないことが多かったです)そろそろ行く時期になってきました。

慣れないところへ行くのには少し勇気が要ります(妻は日本人の美容師を見つけてきてカットしてもらう段取りを付けています。ずるい)。でもこれも経験です。

サマータウンに住み始めた頃から通り沿いにあるBarbarに目を付けていました。結構一杯でいつ行けばいいものかと考えていました。昔カナダに住んでいた頃はどうしていたのだろうと思い出そうと思ったのですが全然浮かんできません。ということはあまりショックな経験はなかったのでしょう(息子を散髪に連れて行ったときのことはよく覚えています)。

先週の水曜日の午後3時くらい、結構早い時間に手が空いたので今だと思って行ってきました。待っている人ゼロ。3人のカットマン。すべて男性。日本と違ってカットのみ(顔ぞりやシャンプーはなしです)。

にこやかな男性の美容師がカットしてくれました。案外というと失礼ですが、丁寧にお願いした通りに切ってくれます。日本とほぼ同じです。最後はバリカンで仕上げというところまで。

最後に鏡を見せてこれでいいかと確認して終わり。30分くらいでしょうか。約£15(2250円)くらいでチップもなし。

何を言ってもイギリス人みたいに回りを刈り上げられてしまうと恐れていたのですが案ずるより産むが易し (An attempt is sometimes easier than expected) でした。

(2018.5.4)

★今回の教訓:知らないところに一歩踏み出すのには少し勇気がいるが案外大丈夫。f:id:wakazemi:20180502151410j:image

 

オックスフォード通信(29)New Comers Club

新入りのためのクラブと訳せるでしょうか。本日は私と言うよりは同伴の妻のための会に一緒に参加してきました。

必ずしも新学期(Trinity)からこちらに来たというわけではないのですが、本当に3日前に来た人から半年前に来た人まで含めて、オックスフォードに同伴で来ている人達向けの会合が毎週水曜日10:30-12:00まで開かれている、と教育学部のバーバラ(今回の在英には3人のBarbaraさんにお世話になっています。出発前のBarbara先生、不動産担当もBarbaraさん、教育学部事務長もBarbaraさんです)さんに教えて頂きました。

University Clubというオックスフォードにしては少し近代的な建物に入るとSuper Friendlyな受付の皆様。どちらかというとシニアの方が多いですが、若手の方もチラホラ。同伴者が女性であることがおおいためが、ほぼ全員が女性。

今日は特別ということで普段は£1のコーヒーを無料で頂き、テーブルへ。日本と違うのは自己紹介とか何か堅苦しいプログラムがあるのではなく、適当に楽しく近くの人達と話すことです。

たまたま隣がドイツから2週間の予定で来た日本人男性のSさん(滋賀県出身で関学卒業後、ドイツに渡り、修士号を取得、現在博士論文を執筆中とのこと。ドイツ語で、しかも専攻は哲学)とSさんのパートナーのFさん(上海出身でドイツで法律の研究員をしているとのこと)。二人とも30歳前後というところでしょうか。すごいなあと思います。英語よりも格変化がグッと複雑なドイツ語で博士論文を書いているとは(何度書いても友人にみてもらうと直されると笑顔で言っておられました。博士論文終わるかなあという気持ち、よく分かります)。ただドイツの大学はうわさには聞いていましたが、授業料は外国人であっても無料で、300ユーロ程度諸雑費を払うだけだt言っておられました。

その他、コンピュータサイエンス専攻で来ておられるご主人の奥さんとか(5-6年はかかるよ、と指導教官に最初に釘を刺されたとか。かかるかもしれませんね)。

このような受け入れ体制を大学がサポートしてボランティアベースで始めておられるというのはさすがですね。何かすがすがしい気持ちになりました。

Jさんには5/1のMagdalen College のお得なチケットを教えて頂き購入の手続きまでしていただきました(朝5時集合)。

帰りに伸び伸びになっていた銀行カード(結果的に2週間かかりました)をH銀行でピックアップ。これで諸準備はほぼFin!ということになりました。皆様、大変お世話になり、ありがとうございました。

(2018.4.25)

★今回の教訓:Welcomeの笑顔は人を元気づける。笑顔は世界共通。f:id:wakazemi:20180425142128j:image