オックスフォード通信(104)i-Seminar 第13回目: より自律的に、より注意的に

回線・接続状況やコンピュータの状態に左右されるのがこのインターネットゼミのアキレス腱

13回のゼミで本日が同志社女子大学 = オックスフォードのコミュニケーション状態が最も良くありませんでした。

前半(4コマ目)は、私(オックスフォード側)のコンピュータで見る限り、ゼミの映像・会話とも問題はなかったのですが、同志社女子大学側で映像は映っているものの声が途切れ途切れで聞き取りが不可能な状態でした。幸い、本日のゼミはKitao先生に統計についての講義をしていただく予定にしていましたので、ゼミ自体の進行には問題がなかったのですが、ゼミ最初のVermont Talk (small talk) や今日の一言の説明は困難な状況でした。TVの中継でよく音声が途切れました、映像が固まりました、といったことが時々見受けられますが、まさにそのような状態です。

ここは前回同様、LINEを使い、私のコメントや補足、質問はLINEで文字情報で載せるという形式をとりました。いわば、テレビの副音声による解説といったものです。

ただし、「言いたい事をすぐそのまま」言うといったことができないのでこちらのフラストレーションは高まります。コミュニケーションで即時性と双方向性がいかに大切なのか、実感できます。

ただ物事には必ず両面(いい側面と同時にネガティブな側面)があるように、今回のような問題な場面では、ゼミメンバーは集中して私の声に注意したり、聞き取れたメンバーが言い直してくれたり、自分達で何とかしようという意識が芽生えたように思います。より自律的に、といったポシティブな面です。

今回の不具合は西日本の大雨の影響によるインターネットの不具合かと疑ったのですが、4コマ目と5コマ目のブレイクの間に、コンピュータを再起動したら、ほぼ解消しました。なんだ、と思うのですが、4コマ目のゼミ中には思いつきませんでしたし、ゼミの途中でコンピュータの再起動は時間も取るのでなかなかできるものではありません。

その上で改善策を以下の通り考えてみました。

A. Facetimeによる(又はその後のLINEによる)通信状態が良くないときは、可能であればコンピュータを再起動して試す。

B. Aのためににもコンピュータの接続はゼミ開始の5分前には接続を試み、確認する。

C. もう一台、オックスフォード側でコンピュータを用意し、Aの場合には「別の」コンピュータでの接続を試す

D. A-Cで効果が見られない場合には、スマートホン(iPhone)による接続も試す

そこまでしてインターネットゼミをするか、とも思いますが、逆にいうなら「そこまでしてゼミをしなければならないものは何か?」を教員も学生も問いかけるべきなのかもしれません。

(2018.7.9)

★今回の教訓:インターネットを使っている際、再起動は案外効果がある。ターネット・ゼミをしている限り何かトラブルはあると思っている方が健康的。これは通常の授業でもそう思っておく方がいいのかも。トラブル耐性を強くしよう。たくましくなるわ。
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オックスフォード通信(102)喫茶店のオキテ破り

少し気まずい思いをしました

私が現在住むサマータウンにはCostaというイギリスのチェーン店のコーヒーショップがあります。このCostaはロンドンをはじめOxfordでも所々にあるイギリス人お気に入りの喫茶店です。スターバックスもありますが(サマータウンのスタバについてはいつか書きたいと思います)ブリティッシュには遥かにこのコスタの方が人気があります。

奥の方にはコンセントが近い席もあり、ラップトップで仕事をしている人も多くいます。席のタイプも木のチェアから今私が座っているゆったりとしたソファまで様々です。

問題はどの時点で自分が座る席を決めるかということです:①入店したら注文の前に自分の席を確保してからカウンターに注文に向かう、②注文して列に並んでいる間にパッと席を取って列に戻る、③注文を済ませて飲み物が出来上がるまでの間を利用して席を確保する、④飲み物を受け取って初めて席を探す。

さてみなさんは①~④のどれでしょうか。

私は日本では①、イギリスでは③と決めていたのですが、本日は結構お店が混んでいて列に並んでいる間に「うん、これはひょっとしたら座る席がないのでは?」と思ってしまったのです。そこで、②で列の近くのいい感じのソファに荷物をおいて席取りをしました。

ブリティッシュは圧倒的に④です。私の前の小学生くらいの男の子とお母さんがさあ座ろうとした時に私が危惧した通り咳がなかったのですね。仕方ないので2つのテーブルのところを1つ分けてもらって相席のような形で座っていました。席を探す時に私が荷物を置いているのを見て、あら、という感じで仕方ないわね、みたいな感じだったのですが、心が痛みました。

たかがコーヒーショップの席ですがここにはカルチャーが表れていると思います。文化とは、みなさんもご存知のように「すなわち何が良くて何が良くないかという価値判断、道徳判断の基準」でそれをもとに行動がなされます。同じ文化圏の人達はその「判断基準」を共有していますので行動も似通ったものになります。

イギリスには ”First come, First served” (早い者勝ち)の基準があるのだと思います。ただその早いものの「判断基準」が先に店に入店した順ではなくて、飲み物を手にした順なのだと思います。イギリス人で私のような②や③の行動をしているのは高校生か外国人だけのように思います。

別に悪いことをしたわけでも無いのですが、どこにも書かれていないけれどイギリス人なら皆が知っている不文律を破ったようで気まずい思いをしました。

文化の大きな問題(挨拶の仕方、食事の仕方、お風呂の使い方など)はガイドブックに書いてあって知っているのですが、このような細かいけれど結構大事な問題はその場にいないと分からないものです。

文化の問題は多岐にわたり、目に見えないだけに理解するのに時間がかかります。

(2018.7.7)

★今回の教訓: カルチャーで次に問題になるのが携帯の使い方。いつ、どこで携帯を使っていいかよくないか。文化とは言いかえると皆がハッピーに生きるためのソフトウエアなのだろう。
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オックスフォード通信(91)帰国便がすでに・・・

フライトは一年のオープンチケットを購入しました
といっても購入時には半年後までしか設定できないため、当初の日本への帰国便フライトは11月になっています。イギリスに到着してから来年3月末に変更することになっていたのでそろそろしておこうと思いANAのロンドン支店(と言っても電話は結果的に日本に転送されているようですが)に電話しました。

予約でいっぱいです

例によって長時間待たされた挙句(ただいま電話が混んでおります、という例のアナウンスの後、30分くらいは音楽を聴きながら待たせていただきました)、衝撃のご返答。そうなんですね3月というと日本は年度末、帰国する人が多いようです。特にこのタイプのチケットは席の割り当て数が少ないようですぐに一杯になってしまうとの事。しまった!旅行代理店から言われているように4月末に電話してをしておけばよかった、と思うのですが、その時にはそんな気にもならないのですね。この辺りが海外生活の難しさです。

ただ海外で大事なのは冷静になって対応策を考えるです。以前こんな事がありました。空港での話ですが、カナダのトロントから日本に帰る便。時期は同じ3月末。超まで行きませんが格安のチケットで、トロント→シカゴ→大阪、という便で帰ることになっていました。ところが、ピアソンインターナショナルエアポートのNorthWest航空(現デルタ航空)のカウンターに行くと、トロント→シカゴがキャンセルになったと平然とのたまうわけです。I am sorry も何もなしに、君にはオプションが2つあると:①その晩ホテルを用意するのでそこで泊まって翌日の同じ便で帰る、②香港まで行って、そこから乗り継いで日本に帰る、That’s All. えー、ですよね。

でもよく考えると何かおかしい。そうなんです。トロント→シカゴは精々1時間くらいのフライトです。本丸のシカゴ→日本がキャンセルなら諦めますが、トロント→シカゴは色々な行き方があるはず。

落ちついて(ここが海外では最も重要で最も難しい)、本当に他にはオプションはないのか?トロントからシカゴへは本当にいけないの?と聞いてみると、渋い顔(本当にそのような顔をしておられました)をしながら、ないわけではない、と仰るのですね。ルートは、トロント→デトロイト→シカゴ。なぜそのルートを先に言わなかったかというと乗り換えが大変だということよりも他航空グループを使わないといけないからなんです。あるじゃないですか。ということで、そのルートで横で私の話を聞いていた福井県出身のビジネスマンと一緒にそのルートに乗りました。実際、デトロイト→シカゴが大変で、シカゴ・オヘア空港(あの映画『ホームアローン』で迷子になる空港です)の巨大な空間を映画さながらに全速力で走ったのを鮮明に覚えています(なにせ乗り換え時間が10分くらいしかなかった)。後日談として私達は無事に乗る事ができたのですが、福井県のビジネスマンのスーツケースは乗り遅れて(なぜ彼の分だけ?)関空には到着しませんでした。

ということで、現在対応策を考えています。①まずANAにご相談。片道のチケットを取り直す、キャンセル待ちをする(この場合waiting listはないので時々電話をする)、11月までに空きがあれば片道チケットをキャンセル、逆の場合にはオープンチケットをキャンセル(税金分は返却されるそうです)。②次に電話で(国際電話も最近は快調です [通信11参照])旅行代理店に相談。

ということで当初予定していた日程での帰国が少し怪しくなってきました。まあ最善を尽くして楽天的にことの進展を待ちたいと思います。Good luck to me!

(2018.6.26)

★今回の教訓:航空券は複雑。でもANAの日本直行便で帰りたい。
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オックスフォード通信(84)Put the Crap

分からないことは尋ねるべきだと常々言っていますのでその習慣はオックスフォードでも実行しようとしています。

昨日のある集まりで書く事がなければデータとか統計などの ”crap” を入れておけばいいのだ、という話があったのでつい、What do you mean by crap? と聞いたのですがウケました。なぜこの単語を私はこの年になるまでほとんど聞いたことも使ったこともなかったのかということを考えてしまいました。学校では教えないし、論文でも出てこない(academic wordではないので)。NES (Native English Speaking) People も日本人相手にこの言葉を使うこともない。やはり子供の頃から悪ガキ同士で使っていないと出てこないのかもしれないですね。

英語での理解と日本語の理解には違いがあるように思います。日本語が100%理解して何も疑うこもないような雲ひとつない富士山の状況だとすると、英語は富士山の頂上か裾野のどちらかに雲がかかっているように思います。頂上だけに雲がかかっているときには裾野から頂上を類推する事ができます(そのための背景知識は重要です)。逆に頂上だけ見えているときは結論は分かるのですがなぜそうなっているのか裾野を類推することになります。

自分の知っている領域だとこの雲の量が薄くなって全体像が見えやすいのですが、あまり知らない分野だと雲の奥に山の姿を見にくくなると思います。はっきりしているのはどの分野でも雲ひとつない富士山はなかなか厳しいし、望まないほうがいいのではないかということです。そう言えば、富士山がくっきり見えるのも年の1/3ですね。英語コミュニケーションもその程度を目標にすればいいのだと思います。

(2018.6.19)

★今回の教訓:このたとえはなかなかいいかもしれない。遠くから見ているのではなくて実際に自分が登山する山登りバージョンの方がいいかもしれない。
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オックスフォード通信(74)ラグビーとサッカー

今日の土曜日はラグビーのテストマッチ(国の代表チーム同士の真剣勝負の試合)でイングランドと南アフリカの試合を近くのバーで観戦してきました。

本当はスカイTV(通信61参照)をアパートで見ているはずだったのですが、5/29に仰々しくスカイのテクニシャンという人が来て(来られる3日前から5/29の確認のShort Messageが来て、当日もあと40分くらいで到着すると電話があり、大雨の中、来ておっしゃったのが、あなたのフラットはオーナーの意向でスカイTVの工事が出来ないと述べて)2分で帰って行かれたという顚末になってしまいました。いつか恨みを込めてブログに書こうと思っていたのですが、今日まで忘れていました。まあ日本でいえば余計なケーブルTV(WOWOWに近いですね)の視聴料を払わなくていいので良かったと自分に言い聞かせています。しかしこのあたりがイギリスは信じられませんね。ダメなら最初の時点、又は三日前に言えばいいのに。

さて、実は日本対スイスのサッカーの親善試合も前日に観ました。これは誰かが生放送をYoutubeで流しているもので全編フランス語での中継でしたが、日本のやる気のなさ、というよりは勝つ気のないのはよく伝わって来ました。

それに比べて(比べてはいけないでしょうが)、本日のラグビーは盛り上がったし観ている方も気分が高揚しました。パッと気づくと恐らく30人くらいはいたでしょうね。パブも大盛り上がりでした。

実は、以前にInvictusという南アフリカ対ニュージーランドのW杯ラグビー決勝の映画]を観ていて、代表チーム(Springboks)が好きなっていたのですが、本日の試合は(負けはしましたが)圧倒的にイングランドの方が良い試合をしていました(でも最初の南アフリカの国歌斉唱は感動的でした。国歌が誇れる国はいいですね。イングラインドの選手は一人感激して泣いていました。もちろんイギリスの国家の時ですが。イギリスの国歌はメロティーはいいのですが、女王陛下万歳はやりすぎですね。パロティーとしてはいいですが)。

現在のイングランド監督は前ジャパンのエディージョーンズです。

パブで(スポーツバーではありませんが)皆んなで観るのはいいものですね。帰りにはイングランドを応援してくれてありがとうという意味でしょうね(なにしろTVの一番前で観ていましたので)見知らぬお客さんから握手を求められました。

日本のサッカー はなぜハリルさんを解任したのでしょうね。ハリルさんがいるだけで試合に本気で勝つ気が相手にもジャパンの選手にも伝わったのに。

(2018.6.9)

★今回の教訓:パブでスポーツ観戦はいい。
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オックスフォード通信(63)I have been waiting!

私の住むサマータウンは土日になるとマーケットが並びます。

映画ファンの方なら『ノッティングヒル』を思い出していただけるといいと思います。なかなかの良いものでアイスクリームから焼きたてのパン、蜂蜜、コーヒー、サンドイッチ、植物といろいろな屋台がでます(東寺の弘法さんにあるような古着や洋服の店がないのは意外です)。

今週はイギリスは土日に加えてバンクホリデー(通信2参照)で三連休でした(銀行がお休みという意味で分かりやすいからでしょうか、イギリスの祝日は大半がこの名前がついています、手抜きのような気もします)。天気もいいので土曜日の午前中そのマーケットをぶらぶらしていました。

実はその1週間前にはそのマーケットでイギリスにしては珍しく香り高いコーヒーを売っているスタンドがあったので買っていました(残念ながら自宅に戻るとその香りはなぜか消え失せていました。その場で豆から挽いて貰っていたのですが)。

さて、オーガニックの野菜のスタンドで美味しそうなグリーンアスパラガスを£5(=750円)で売っていたので一掴み買おうと思いました。これください、と声を掛けたところ、冒頭の

“I have been waiting!”

と横のご婦人から高らかにしかも怒りを込めて言われてしまったのです。見事な現在完了進行形の使い方です。日本で英語を教える際、このようなコンテクストで教えると身につくかもしれません。

横に立っておられるのは気づいていたのですが順番を待っているとは知りませんでした。そんな時にとっさに何か言えるといいですね。Oh, sorry! としか口から出てきませんでした。

以前、ロンドン行きの電車の中で携帯で大きな声で話している女性に静かにするように注意しておられた御婦人がおられたことを思い出しました。このイギリスは理不尽だと思ったことははっきりと口に出して言うのですね。このマーケットの例でも、日本であれば口に出して言わないことの方が多いのではないでしょうか?

びっくりしたというよりは健全な姿を見て少し嬉しくなりました。久しく、このような社会的な文脈で他人に注意をしたり、自分の立場をきちんと正々堂々と述べることがこの国の正義なのだなと思いました。ただ、どちらかというとイギリスでは首相がメイさんであることも影響しているのか、しゃんとしているのは圧倒的に女性であるように思います。オーラと迫力があります。

日本人は礼儀正しいと言われますが、イギリス人は礼儀正しくかつ自己主張はきちんとする、と言えるのかもしれないですね。そんなことを考えていると日本にいる私の同僚の姿が思い浮かんできました。彼は必ずしもこの通りではないけれど、この礼儀正しさと自己主張の分量、バランスが重要なのかもしれません。

日本人も礼儀正しいだけでなく、そのベースの上に自己主張をもう少し分量として増やしてみるといいのでしょうね。

関係ないですが、イギリスの野菜は美味しいです。マーケットで買い求めたアスパラもそうですが、Leek(日本のネギに近い)もいい味です。(2018.5.29)

★今回の教訓:うまく自己主張する方法を身につけると良いかもしれない。それも日本人のスタイルでやって見たい。仕事、特に会議で活用できそうだ。
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オックスフォード通信(59)激痛とカフェラテ

講演会参加中にお腹が痛くなりました。
普段元気であまり病気をしないのですが、昨日はピンチでした。通信58にも書いたように午前中は大学院生の中間発表会に出席、ランチタイムは質的研究についてのセミナー、午後はR先生との共同研究。そしてよる教育評価についての講演会に参加しました。問題はこの講演会です。そして原因はその前に飲んだカフェラテです。

講演会の前に少し時間があいたので昼ご飯を兼ねてカフェ(いつものCostaではなくて少し上等?のお店に行きました)。実は以前からイギリスのカフェラテはミルクが多いと感じていました。日本でカフェラテを注文するとコーヒーとミルクの割合は半々かコーヒー7,ミルク3くらいだと思うのですが(違いますか?)、イギリスではミルクが7か8くらいの分量あります。ホットミルクにコーヒーを入れている感じです。特にこの日のカフェラテはミルクが多かったような(または少し古かった?)。

じゃあ、カフェラテを止めておいたら?といわれそうですが、Americano 又は Filter Coffee と言われる日本で飲むコーヒーに近いものは論外で美味しくありません。香りゼロ、おまけに薄い(日本のインスタントコーヒーを薄めた感じです)。必然的にラテ系に走ることになります(妻はコーヒーをやめてティーにしたらといいます。ただ変な意地があってサテンではコーヒーを飲みたい)。

昨日の講演会はオックスフォード大の誇るアシュモリアン (Ashmolean Museum) での開催でした。大体催し物なので通常の美術館の入り口とは異なり入る時から一苦労。受付で事前申し込みをしていた自分のネームプレートを受け取り会場へ。この時少しお腹が張った感じがしたのですが、高をくくって大丈夫だろうと思ってしまいました(この時点でwashroomへ行けばよかった)。講演内容は、教育測定の話でHow much are students learning?”このmuchをどう測定するか、検証するか(統計)という興味深い話でわざわざアメリカのコロラド大学から来られた講師が80分間熱弁をふるわれました。ただ私は10分おきに体調が悪化し、冷や汗が吹き出してきます(イギリスに来てはじめてかいた汗かも)。このブログを読んでおられれる皆さんが引くと思いますので詳細は省略しますが、控えめに言って、この5年間では最大の危機だったように思います。じゃあ、途中で抜けてトイレに行ったらよかったのにと言われそうですが、まず会場のムードがシーンとした状況、ほぼオックスフォード大の関係者で緊迫した状況、しかも講演会では前の方に座る習慣があり(前から3列目)、とてもそっと抜けることはできませんでした。最悪の状況(?)を想像しながら講演に何とか集中していたのですが、講演に熱が入りなかなか終わらない。しかも統計の数式なんかも出てきて複雑な内容。その内容を理路整然と話していることに講師は悦に入っている状況で、多分1時間の講演、30分の質疑応答と組んであったと思うのですが20分はオーバー。

本当はこの日は講演会のあと簡単な食事やワインも用意されていたので楽しみにしていたのですがそれどころではありません。どこで抜けるか、トイレに行くかを考えながら必死でそのタイミングを計っていました。回りの人は暑くもないのになぜ私が汗をふきふきしていたのか不思議だったかもしれません。

そして講演が終わり、拍手、そして指定討論者がの紹介、指定討論者が壇上にというタイミングでいまだ!とおもい荷物を持ってそうおと後へそして出口へ。しかし、バタバタとこのタイミングでトイレ等に出る人が結構いるだろうと思っていましたが意に反し、私のみ。しかも指定討論者は私が出口のドアを開けるのを待ってから話そうと思っていたのか変な間を後の方への視線を感じながら出口のドアを押したのでした。

外ではスタッフが怪訝そうな顔で帰るのか?と聞いてきました。そうでしょう。回りではいい匂いが漂い、ディナーの用意が。逃した魚は大きいといいますが、予想以上のディナーだったようです。

閉まっている美術館からNight Museumのような感じで這うようにしてでてきたのでした。

大惨事に至らずよかったと思っています。もちろん、いい話を聞いたのでとても満足でしたが、逃した夕食とワインが少し(かなり)惜しかった夜でした。

自分が話す講演会でなくてよかった。

読者の皆様もカフェラテにはご注意ください。(2018.5.25)

★今回の教訓:講演やセミナー前にはミルク系のものは口にしないようにしようと堅く心に刻み込みました。
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オックスフォード通信(42)ラウンドアバウトとミッション車

レンタカーを借りてみました。

こちらに来る際に多くの人から車は中古で買うと良い、と勧められました。実は今住んでいるフラットには専用の駐車場もあって無料で車を止めることも出来るのでそれもいいかなとおもっていたのですが、とりあえず Bank Holiday(祝日を全てイギリスでは銀行のお休みの日と称するようです。今回は5/7)前後5日間レンタカーを借りてみました。

イギリスの運転免許も欲しいのですが、日本の実際の免許証を送付しなくてはならず3ヶ月から半年後にしか返却されないようで(しかも返却されないこともあるとイギリスにある日本大使館のWebでの説明)どうしようかなと迷っています。

免許は1年以内であれば国際運転免許証があればレンタカーを借りることが出来ます。今回はFireFlyという聞き慣れないレンタカー会社でしたが探し当ててゆくと大手のHertzと同じ会社でした(なんだ)。

これまでアメリカ、カナダ、ニュージーランドで運転経験があるので、しかも日本と同じ左側走行でハンドルも日本と同じなのでそれほど心配していなかったのですが、さすが大英帝国、他のCommonwealthとは違った味を提供してくれます。

一つは、オートマチックの車が極めて少ないことです。無いことはないのですが、車がアウディとかベンツなどになり大型、料金も倍以上になります。マニュアル (Gear Box)車みなさんは運転出来ますか?私は21世紀になって初めて運転しました。もともと運転免許はマニュアル車でとっています。あの半クラの感覚がもどってくるのか心配でした。

周りの車をみるとほとんどがマニュアル車。信じられない想いでした。

オックスフォード駅から歩いて10分のところにあるFireFlyの事務所を探し当てて(近くにマックの修理ドロップインがありました)燃料や保険の説明を受けて、じゃあと鍵を渡されて、とりあえず出発。横にあるフィッシュマーケットの駐車場まではなんとか。ところがそこでバックしようとおもってバックにどうしても入らない。この時はあせりました。ギアを変えても変えても前に進む。もう進む場所が無くなってきた。そこで奇跡的にシフトレバーの裏側に押しボタンがついていることに気づきました。これでバックができる。

スキルの習得はすごいものですね。しばらく走っていると昔京都の宝ヶ池教習所で教えてもらった坂道発進などスキルがよみがえってきました。これで運転できる!

ただ、もう一つハードルがありました。そう、ラウンドアバウトといわれる交差点です。実はニュージーランドで一度経験済みだったのでこれは問題ない、と思っていたのですが、これが大問題でした。ニュージーランドでは300キロくらい走ってほんの2-3回しか経験しなかったのですが、オックスフォード周辺(どこでも同じだと思います)では信号はほとんど無く、交差点という交差点が極端にいうと全部ラウンドアバウトなんです。この5日間(実際に運転したのは4日間)で少なくとも30のラウンドアバウトを通りました(数えていないのでハッキリ言えないのですが50を越えているかもしれません)。

右側が優先なので、円の中に入る前に右側からの車がいないことを確認して、左折をするなら左のウンカーをだしながら外側の車線に、直進の場合にはウインカーなしで外側又は内側の車線に、右折をする場合にみぎへのウインカーを出しながら内側の車線に。

これがルールなんですが、全然分からない。出口がこの3つ以外に小さなものやサービス(ステーション)に行く道もあります。1日目は、Bicester、Kidlington(通信40を参照)まで行ってオックスフォードに帰ろうと思ったのですが、ラウンドアバウトの出口を間違えて来た道を逆に戻り、もう一度出直してもどってきて今度は西に行ってしまう始末。

ラウンドアバウトは右から車が来て、左にもいて、対向車はいまかいまかと入るチャンスをうかがっている中で瞬間的に判断をしないといけない、しかもマニュアル車で(ロー→セカンドへ)。

走ると渦巻きのマークがあちらこちらに。そのたびに何番目にでるのか(後から分かってきたのですが、何番目と考えるのではなくて、単純に左折?直進?右折?と単純に考える方が瞬時の判断がしやすい)考えなければなりませんでした。

ただ、少し慣れてくるとこれは合理的だとおもいました(交通量の極めて多いところでは信号も併設)。つまり誰もじっと信号待ちをしなくていいので渋滞が起きにくい、緊張感を持って運転しているので眠くならない。

でもありすぎです。(2018.5.8)
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★今回の教訓:日本は逆に信号が多すぎる。半分をイギリスのラウンドアバウトにすると渋滞はかなり解消されるのでは。

オックスフォード通信(36)痛い経験

オックスフォードにいる間にできるだけ多くの種類のセミナーに参加しようと決めています。

5月1日も朝のイベントの後、教育学部へ行き、午後1時からの応用言語学セミナー(やはり自分の専門分野のセミナーは面白いです。ロンドン大学の先生のプレゼンテーション。同時にオックスフォードのこの分野のピープルに御紹介頂きました)。その後は本家の英文学科(Faculty of English)の図書館へ。そして足早に午後5時からの、Faith School についてのセミナーに。

予想ではパワーポイントを使ったプレゼンテーションだろうと思っていたのですが、しかも5分くらいの遅れはまあいいだろうと思っていました(発表が始まっていないことも結構ありますので)。ところがSeminar Room Dに足を踏み入れた瞬間なんとも言えない緊張感が。すでに始まっている。演者はどうみても退官した70歳をこえた名誉教授(違っていたらすいません)。スクリーンなし。コの字型で互いの顔が見えるタイプ(そうでない、講演会型というパターンもあります)。何か私以外は互いに知っているクローズのグループの雰囲気。

これほど自分が余り知らない分野の話が聞き取りにくいものかと思い知らされた気になりました。イギリスにおける Faith School (教会設立の学校)の歴史とその功罪について話をしておられるのは分かるのですが、語尾がなかなか聞き取りにくい。私以外の8名の(今回も全部で9名でした)多分イギリス人又はヨーロッパ系の皆さんはうなずいておられたので私のリスニング能力の問題だと思うのですが(人によって分かりにくいのは私の英語能力もまだまだです)、少人数のなかで90分はなかなかのタフな体験でした。これほど長く感じたことも久々の経験です。

終わったときに横の大学院生風の女性がThank you for coming. と言ってくれたのには救われましたが。ただ、いい経験をしたと思います。これほど集中して人の話を聞き、あらゆるListeing Comprehension Strategiesを使ったのも久しぶりのことです。

(2018.5.2)

★今回の教訓:タフな経験は人を成長させる。f:id:wakazemi:20180501141657j:image