ものは試し、ゴンドラに乗ってみました
どこで乗っても30分で€80と明朗会計です。ただ、30分で行ける範囲は思ったほど広くなく、ヴェネチア中心部のRealtoから乗るとマルコポーロの生家をまわって帰る程度です。それでもサンマルコ広場から乗るよりはマシなようであのため息橋(The bridege of sigh)を往復する程度で終わるようです。それだけ水面の移動には時間がかかるということでしょう。
大学時代(37年前)にはゴンドラに乗るなど思いもよらないことでしたので、昔果たせなかった夢を果たしたことになるのでしょうか。
水面にユラユラと揺られながら、極端な話ですがヴェネチアの人達は人生をこのように楽しんでいるのかもしれないと思いました。実に気持ちのいいものです。普段よりも低い視点から建物、道、歩く人が見えます。また直線距離を移動しますが移動スピードは歩くよりも遅いか早いかという暗いのスピードです。
しばらくすると細い路地の運河に移動します。水面から見上げると4階建ての建物でも見上げる程の高さになります。こうやってゆっくりと移動すると心持ちもユッタリとします。ヴェネチアに二泊三日、この街の魅力を堪能したように思います。考えてみるとこの間一度も自動車というものに乗らなかっただけでなく目にしませんでした。ヴェネチアは大小の運河と細い路地ばかりですので車が入る余地がありません。
水上都市の面目躍如というところでしょうか。日頃の喧噪がから逃れてのんびりした気持ちになりました。
移動するスピードをゆっくりとすると心の在り方もゆったりします。これは今回の体験です。
帰りの飛行機はマルコポーロ空港8:20発のBritish Airwaysです。アナウンスにあったとおりアルプス上空を飛んでいる際かなり揺れました。こちらの揺れはゴンドラとは異なり命の危険を感じます。これまであまり飛行機に乗って揺れた経験がないので(一度、カナダのカルガリーからバンクーバーへ飛んだ時、乗客が祈りを捧げるほど揺れたことがありました)ドキッとします。
いい意味でもそうでない意味でも旅をするといろいろなことを考えさせられます。
PS. 機上でこの草稿を書いています。ロンドンまであと485kmという表示が。あと1時間。全部でも1時間50分。しかも時差で1時間戻るので、20:20に出発して到着は21:10。
★今回の教訓:3.11から8年。その時どこで何をしていたか、生涯忘れることはない。1.17, 9.11とあわせて。
(2019.3.11)